Pixiaを使用したディジタル魚拓の作成
フリーソフトのPixiaを利用するきっかけは、最近PCを変更してこれまで使用していたソフトが動かなくなったためです。
以下の手順は短期間ですがこれまでスタディーして理解出来た範囲でまとめたものです。
1.Pixia Windows版の入手
「Pixia書庫室」を開いて、
Version4の最新プログラムフルセット と ヘルプファイル をダウンロードしてインストールする。
2.画像ファイルを読み込む
魚拓にする元画像を読み込むために、
A{開く}アイコンをクリック→Bファイルのあるフォルダ選択→Cファイル選択→D開くボタンをクリック。
3 魚体の周りを白塗りにする
3.1 白塗りする部分を取り出す
作業効率を上げるため必要なら下のように魚体周辺が狭くなるようにトリミングする。
A{領域ー長方形}をクリックして取り出す領域を囲む。下図のA1で左クリックしたまま対角線上に動かし
A2で左ボタンを離す。
さらに領域の微調整は下記の操作で行う。
長方形の角(A1,A2,A3,A4)を左クリックして移動するとXYサイズを同時に変更。
境界ラインの中央(A5,A6,A7,A8)を左クリックして移動すると、そのライン領域のみ変更。
領域内(A9)を左クリックして移動すると大きさは変化せずに長方形全体を移動する。
場所が確定したら、Bの{領域}メニューの {トリミング} を選択する。
下図の様なトリミングされた新しいウインドウが作成される。
元画像のウインドウ(上図の下のウインドウ)は以降使用しないので閉じておいたほうが良い。
3.2 塗りつぶす色を設定する
画面右にあるカラーパレットで白色に設定するためにRGB各色が100になるように
カラーバーまたは明暗バーを右にスライドする。
3.3 閉領域を使った白塗り
Aの{領域ー閉領域}アイコンをクリックして塗りつぶす領域Bをクリックする。
自動選択された領域が色変化で表示される。
下図{塗りつぶし}アイコンをクリックすると選択された領域が白塗りされる。
以降、同様な作業を繰り返して白塗り領域を広げる。
必要に応じて画面を拡大(A)で画面表示を拡大し、閉領域(B)→塗りつぶし(C)を繰り返す。
シフトキーを押してクリックすると、複数の閉領域を選択できる。
同系色判定のあまさは、補助設定パネルの「あまさ」で設定する。
数値が高いほうが判定はあまくなるらしいがサンプルではあまり変化はなかった。
意図しない領域が選択された場合は、別の領域をクリックするか領域解除アイコンで操作を取り消す。
3.4 ペンを使った白塗り
チヌの腹部分の様にバックと同様な色で自動では認識されない部分はペンを使う。
{ペン}アイコンを選択。
下図ペンパレットからペンサイズを選択。
下図Aのようにカーソルを動かし塗りつぶしていく。失敗した場合時等にはBの{元に戻す}が便利。
狭い部分は下図のように細いペンを使用してから塗りつぶす。
下図のように魚体以外全体が白くなるまで作業を継続する。
4 印刷準備
4.1 キャンバスを作成
魚拓はA4サイズの用紙を4枚貼りあわせて作るものとする。
A4サイズ、297mm×210mmでプリント余白を考えて印刷エリアを280mm×200mmにする。
結果、560mm×400mmのキャンバスを作ることになる。
これで56cmまでの魚拓は可能。
これを超えても魚体を傾けることにより60cm程度までは可能なはず。
次に画像の解像度を決める。
元画像の解像度と比較して極端に大きくしても綺麗になるわけではないので
オリジナルより若干拡大する程度でPCの負荷等を考慮して調整した結果、
102 DPI(dot per inch) = 4.016 DPM(dot per mm)として、2249dot×1606dotとした。
{新規作成アイコン}→下図用紙サイズと解像度を設定してピクセルを決定する。
OKボタンを押すと新規の白色ウインドウが作成される。
4.2 印刷用に魚体スケールを実サイズに調整する
3で作成した魚体のウインドウをクリックして表に持ってくる。
4.2.1 画像によっては最長寸が水平になるように画像を回転
{描画}メニュー→{回転}を選択。任意角度を入力すると回転済のウインドウが作成される。
4.2.2 魚体の元画像サイズを計測
A(長方形アイコン)をクリックして魚体の端(B,C)が長方形に接するように調整する。
微調整操作は3.1を参照。
Dにサイズが表示されるので、幅サイズをメモしておく。
4.2.3 実サイズに画像サイズを変更する
変更後の画像サイズ=DPM×チヌ実サイズ×(元画像の幅サイズ÷元画像のチヌサイズ)で
下図の例では、4.016×510×(1075÷1045)=2107。
{画像}メニュー → {大きさを変えて複製}を選択。
ポップアップメニューの変更後の幅(W)に求めた値を入力してOKをクリックすると新しいウインドウが表示される。
4.2.4 魚拓用に画像を微調整
魚が右向きの場合は左向きにする。操作は{描画}メニュー → {左右反転}を選択する。
見栄えがいいように必要なら4.2.1の反対方向等に画像を回転する。
魚体が暗すぎる場合等は{画像}メニュー → 明るさとコントラスト/カラーバランス/トーンバランス
等で微調整することが出来る。
4.2.5 キャンバスにコピーする
長方形アイコンで元画像全体を選択して、{編集}メニュー → {コピー} を選択する。
キャンバスウインドウを手前に表示して、{編集}メニュー → {貼り付け} を選択すると、
下図のようにコピーされた画像が表示される。
全体の配置を考え場所を移動(長方形領域内を左クリックして動かす)して、
右クリック → ポップアップメニューの中から、{このレイヤーに貼付け} を選択する。
4.2.6 文字を書き込む
まず、カラーパレットのスライダーを右スライドしてRGBが0、0,0となるように設定。
A{描画}メニュー → {文字} を選択すると入力パネルが表示されるので入力文字の情報を設定する。
Bで入力文字。Cで使用フォント。Dフォントサイズ。Eで太文字指定、
その他の情報を必要に応じて設定してOKをクリックする。
下図のように右上に文字が表示されるため、3.1と同様に移動、サイズ変更操作を行う。
位置を確定するには、右クリック → このレイヤーに貼り付ける を指示する。
下図のように文字領域の色が反転して文字が確定される。
以降、同様にして、日付、場所、サイズ、釣り人等を記入していく。
烙印をPixiaで作る場合は別ファイルで作成しておいてコピーすると便利(説明省略)。
テキスト入力後に画面を左クリックすると、前回入力したテキストが表示されるが、不要なら、右クリックしてキャンセルを選択して消すことが可能。
文字を配置する場所はなるべく4分割する線上に文字列が乗らないように考慮した方がいい。
これは、後で貼り合わせるときに用紙の伸びなどでずれた場合に合わせるのが難しくなるため。
WEBにアップする場合等には、この状態の画像を保存しておき必要に応じてサイズ変更して使う。
4.2.7 貼りあわせ用マークの書き込み
A4用紙を貼り合わせる時にズレないように4箇所にマークを書きこんでおく。
{直線}アイコンを選択して書きこむ位置を右下の座標を見ながら位置決めする。
操作は、右クリックして線の終端でボタンを離すと仮の線が表示される。
確定するには線の端を右クリックしてポップアップメニューから{線}を選択する。
微小な移動にはキーボードの→←↑↓の各キーを使う方が便利。
線幅はなるべく細いものを選択する。
線は長めに描いて、後で不要部分を消去する(3.4 参照)方が綺麗に仕上がる。
同様にして下図の様に4箇所にマークを書き込む。
4.2.8 A4サイズ画像の切り出し
まず、キャンバスを90度回転する。{画像}メニュー → {画像を右回転}。
切り出すサイズは803×1125だが、マークを表示したいので4dot 増やした 807×1129で切り出すことにする。
操作は長方形アイコンで切り出す領域を下の領域表示を確認しながら微調整する。
位置が確定したら、{領域}メニュー → {トリミング} で切り出す。
同様にして4箇所の切り出しをおこなう。
切り出したウインドウは必要なら、{ファイル}メニュー → {名前をつけて保存} を行なっておく。
5 印刷
Aの印刷アイコンをクリックすると印刷パネルが表示されるので、BにDPIを入力する。
用紙のサイズが正しいか確認してから印刷ボタンをクリックする。
同様にして4枚すべてを印刷する。
下図の様に印刷される。
6 最終処理
接続部分を切断して貼り合わせる。
マークが残って目立つ場合はインク消し等を塗っておく。
出来上がりは下図のようになる(ただし、これは昨年Photshopで作ったもの)。
最後に
今回はPIXIAのバージョン4を使ってみましたが、PIXIAには最新のバージョン5もあります。
ただ、ここで使用している作業に限ってみるとバージョン4の方が使いやすく感じました。
バージョン5で使いやすかった機能は長方形領域を設定する場合に数値で設定出来るところくらいでした。
作業手順については、初めてPixiaを使ってディジタル魚拓を作ってみようと思う方にも理解出来るように
なるべく詳しく書いたつもりですが、わかりにくい所や間違い等があった場合指摘して下されば幸いです。
2012年1月21日 作成
2022年11月3日 Pixiaホームページリンク切れのためリンク先変更、黒鯛専科リンク切れのため削除